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タイル屋のクレームはいっぱいあります。日々の「クレーム」を日記風に綴り、「クレーム」から新しい商品やサービスの有益なヒントを得たいと考えています。「クレームは知恵の宝庫」

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タイルセメントの塗りつけは、角ゴテが一番です。

前回、お伝えしたように角ゴテで、タイルセメントを
塗りつける方が、リスクが少ないようです。

以下は、全国タイル業協会に問い合わせさせて
頂いた内容の回答です。

・・・・・ここから・・・・・

<文責:全国タイル業協会技術顧問 伊藤哲也>

モルタルを用いたタイル施工における、くし目ゴテの使用禁止の理由
くし目ゴテを用いた塗りつけは、
①一般に塗り圧が薄くなりがち、下地表面にくし目の先が当たるような塗り付けでは5mmのくし目では最大5mmしか塗れず、倒せば3mm程度しか塗れない。
②モルタル表面にくし目の模様を描くのは表面積が大きくなる。このため、水分の揮散、モルタルの締まり、いずれも早くなる。
③薄くなれば、タイルの裏面全体にモルタルが廻りにくくなるし、締まり、水分揮散が早くなれば、オープンタイムが短くなる。

これらの理由から、不可としている。この実験は昭和56年ごろタイル協会の密着張り実験で明らかにしたものです。

なお、くし目ゴテを用いる理由として、職人さんがおっしゃるのに、
①くし目を書いて張るとズレ(ダレ)がおきにくいから施工がしやすい。
②表面だけをくし目で掻くだけだから塗り厚は確保できる。
などの反論があります。
①については上記の理由でしまりが早い、オープンタイムが短いことを表しているものですから、決していいことではありません。くし目の方向とズレとの関係は実験では認められませんでした。
②については金ゴテ塗りと同じように厚塗りして、表面だけ掻くだけだから、大丈夫といえそうですが、最初のこて圧をかけたこすり塗りがなくなりますから、この点でも推奨することは出来ません。

角ゴテ、金ゴテでこすりつけるように下地とモルタルをなじませ、所定の厚さのモルタルを塗るというのが基本と考えています。

・・・・・ここまで・・・・・


つまりは、クシ目をつけることによって
タイルセメントの表面積が増えます。

結果、表面が、より乾燥しやすくなりオープンタイムが
短くなってしまうのです。

そして、塗り厚の問題です。


当社の職人さんの中にも角ゴテを使っている人も
いるのですが、その職人さんに聞いてみると

「一番の理由は、クシ目をたてたまま塗りつけると
どうしてもタイルを当てた時に、裏面の充填率が
下がってしまうことがある。」

というのです。

これは二度塗りした直後の貼り付けには、全く問題は
ないのですが、やはりオープンタイムが短くなるので
少し長く置いといた部分では、充填率は悪いらしいです。

やはり、オープンタイムの管理が重用になってきます。

クシ目ゴテでもしっかりとした、管理がなされているのであれば
問題ないのですが、カクゴテの方が管理も楽だし、問題も
少ないということです。


最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

感謝。感謝。
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