忍者ブログ

タイル屋のクレームはいっぱいあります。日々の「クレーム」を日記風に綴り、「クレーム」から新しい商品やサービスの有益なヒントを得たいと考えています。「クレームは知恵の宝庫」

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

全国のタイルファンの皆様へ

このブログは、下記へ引越ししました。

長谷川タイル工業㈱ブログ



ご近所で、タイル屋さんを探している方はコチラを
クリックしてください。

タイル


タイルについて疑問・質問があればこちらを
クリックしてください。

タイル
PR

はじめて見たタイル下地



いきなり写真を見ていただきましたが、これが
私が見た初めてのタイル下地です。

鉄骨の建物で、ボードと同様に張っているのですが
表面がコンクリート(みたい)になっています。



このようにビスで止めるのです。


このコンクリートボード?に、弾性接着剤でボーダーを
張ります。


この下地は、調べたところ「デラクリート」と呼ばれています。


詳しくは、コチラ

私自身が初めてだったので、何枚も写真を撮ったり
構造を確認したり、ネットで施工に適しているのか
調べたりしました。


全く、問題ないようですね。


でもある種の感動すら覚えました。こんなものが
出てるんですね。

今週から施工がスタートしますので、途中経過など
後日詳しくお伝えしたいと思います。

検査

主検査ほど大切なものはありません。

今回の事件で、自分自身が痛感しました。

自主検査にもいろいろあるのですが、まず、「打音検査」です。


打音検査は、邪魔くさいし、疲れるし、まず97%は、浮きなどは
発見されません。(浮いてないという事)

個々の職人さんの実績から言って、まずないです。

そんな気持ちで、いつも打音検査をしていました。




話は、少しそれますが、現在、大型物件を2件私が担当しているのですが、両方とも「スーパーゼネコン」といわれるゼネコンですが、その検査体制はすごいです。

検査項目や検査の種類など「ここまで管理するか?」というぐらい
多いです。が、私が一番感心したのは、現場所長です。

どちらの所長も自ら打音検査をしているのです。

1人の所長は、昔からタイル全数を叩いていたというのです。

片方の現場では、私自身も打音検査をして浮きが発見されず
チェックリストをオールクリアで提出していたのですが、そのあと
現場所長が再検査をしたら、3枚も浮きが発見されました。

私自身も検査したあとなので、気まずい気持ちでいたのですが、所長曰く


「打音検査は、何回でもやったらええんや。誰がやってもええ」

「最終的にお客様にお渡ししたあと、めくれへんかったらええねん」



さすが大所長!



私も助けられた気持ちにもなりましたが、すごく前向きになれました。

一番大事なのは、お客様に良い品質でお渡しすることなのです。



片方の所長は、毎日現場を散歩のように歩いては、
当たり前のように不良箇所を見つけてきます。

私達は、日々の作業に終われ、工程第一のように仕事を進めがち
ですが、第三者の目でしっかり品質を管理されています。

この姿勢には、私のような現場管理の人間は学ぶべきものが
多いと感じました。



検査は、誰が何回やってもいい、お客様の目で検査して
お客様にお渡しする。
もし、悪いところがあっても工事中の不良箇所はいくらでも
直すことができるのです。


自分たちの作った建物なのだから、自信を持ってお客様に
お渡ししたい。

今回の「ドライアウト事件」では、多くのことを学び、今後の
仕事に役立つ体験をさせていただきました。



これからも高い品質のタイル工事を提供できるように
努力したいと思います。


ドライアウト現象と対策

いつも情報を活用していただき
ありがとうございます。

今日も昨日からの続編です。

今日の内容がキモです。



さて、風の影響を極力押さえて、きっちり
タイル下地をチェックし、吸水調整剤の6倍液を
塗布します。

その後タイル張りを行うのですが

まず、原則というか、絶対に2度塗りを
行ってください。


オープンタイムももちろん考えながら1回目は
1~2㎡ぐらいの範囲でタイルセメントを塗っていきます。

このとき、タイル下地もしくはコンクリートに
こすり付けるように「がりっ」と塗ります。

張付けセメントにエアーだまりがないようにします。

セメントの引き具合を見て2回目の塗りつけを行います。

ここでのポイントですが、1回目の張付けセメントの硬さは
少し硬い目でも良いです。が、2回目の張付けセメントは
少し柔らかい目が良いと思います。


2回目の張付けセメントが1回目のセメントにもタイルの
裏面にも確実になじむからです。

もちろん、タイルの裏足充填率も上がります。


こうして、タイル張りを小さい面積ずつ張っていくと
まず、「ドライアウト」は起こりにくいと思います。

1度にはる面積を小さくしておけば、天気や風の変化を
見ながら微調整もできるからです。もちろんオープンタイム
もきっちり守れます。


もうひとつ、大事なことは


1度にセメントを練る量も考えることです。つまり
「練り置き時間」が大事なのです。


今、施工中のマンションでは、ゼネコンより「練り置き時間」を
毎回、チェックリストに記入して行ってます。

これには、びっくりしましたが、「ドライアウト事件」がおきてからは
すごく納得のできるチェックリストです。



このように、2度塗り、オープンタイム、練り置き時間を
すべての職人さんが自主管理できなければ、均一な品質は
保たれません。

もちろん、私たち会社の人間がチェックして指導して
教育をしていかないと、はじめから何も言わなくても
これだけのことをしてくれる職人さんは、25%以下なのでは
ないでしょうか?


今日は、タイル張り施工の要領書のような記事になってしまいましたが
これが、タイル張りのキモだと思いますし、当社の
品質管理の最重要項目です。


残念なことに、今回の「ドライアウト事件」では、このような
管理ができていなかったと、私自身反省しています。


タイル張りを施工手順どおりに完了させたら、つぎは
その検査です。

次回は、検査についてお送りしたいと
思います。