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タイル屋のクレームはいっぱいあります。日々の「クレーム」を日記風に綴り、「クレーム」から新しい商品やサービスの有益なヒントを得たいと考えています。「クレームは知恵の宝庫」

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ドライアウト現象と対策

いつも情報を活用していただき
ありがとうございます。

前回に引き続き、「ドライアウト事件」を
お送りします。

今日は、施工前の準備です。


まず、今回の現場はとにかく暑すぎました。この現場に
限らず、この夏は、異常に暑かったです。

今回の事件が起こった壁は、南面です。つまり
直接日光が1日中当たります。昨日も書きましたが
メッシュシートでも張ってあれば、状況も変わっていたかも
知れません。

あわせて、吸水調整剤の塗布です。

この現場も確実に、吸水調整剤は塗布していましたが
異常な日差しが照りつける南面で効果が出なかったのかも
知れません。


もうひとつ、この現場もコンクリート「直張り」です。


そして、コンクリートの躯体精度が、はっきり言って
最悪でした。

私もこの南面で妻壁になっていて、3つの棟による
構造的に吹き抜け状態になっているこの壁は、仕上がりが
メラメラになると思い、ゼネコンに下地調整(左官下地補修)を
お願いしたのですが、それもいまいちでした。


もし、コンクリートの直張りではなく、一度左官下地で
しごいてもらっていれば、水もちは、劇的に良くなって
いたかもしれません。


あわせて、悪い下地のまま、タイル張りを行うと
いくら厚めにセメントを塗っても、叩き込む時、タイルの裏面に
しっかり、あたらないところもできてきます。


少し言い訳のように書いてしまいましたが、下地は極力
練ってもらった方が良いと思います。

教訓その2

直張りでも平滑にタイル下地を作ってもらう。



ただし、これは非常に難しい問題ですが、近年
ゼネコンサイドは、妻壁など、特にタイル面積の
大きい壁は、極力下地をぬらせないように指導されて
います。


ただし、私から言わせると、きちんとしたプレミックスの
樹脂系セメントで、タイル下地を作れば問題ないはずです。


今後は、タイル下地についても我々たいる業界が指摘、管理
していかなければならないと思います。
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ドライアウト現象と対策

いつも情報を活用していただき
ありがとうございます。

今日から当社で起きた、「ドライアウト事件」を
お送りしたいと思います。

では、

「なぜ、ドライアウトは起こるのか?」

それは、張付けセメントを塗った直後に
急激な乾燥を受けると、セメントが粉状で残って
しまうのです。

今回、私の現場でも環境条件は悪かったと思います。

外壁のほとんどが、PC工事だったため、足場のメッシュシートが
荒い網目のネットだったため、風の影響を直接受けていました。

加えて、この現場は、3棟の建物が、「コの字」にたっているのですが
その丁度交わる壁で、「ビル風」のように、風が吹き抜けてくる状況
だったのです。


この環境だけでも充分に、ドライアウト現象が起きやすい状況でした。


ここでの対策としては、我々、サブコンとして、こんなに
風が吹き込む状態ならば、養生ネットを張って、風を止める
対策が必要だったのです。

教訓その1

「風の影響を受けないようにシートを張る」



次回は、施工前の準備についてです。

タイルブログを再開します。

いつも情報を活用していただき
ありがとうございます。

約、1ヶ月半の間、ブログ更新を怠っており
大変申し訳ありませんでした。

は、タイル業界に入って16年、はじめてビビリました。


と、いうのは、前にもお伝えしましたが
私の現場で「ドライアウト」現象がおこり
妻壁、約240㎡を全面張替えの危機に陥って
おりました。

入社当時から、「ドライアウト」に注意!

とは、いつも職人さんにも口が酸っぱくなるほど
行ってきましたが、なったことがありませんでした。

まず最初に、打音検査をしていると「カラカラ」と
いやな音が鳴り響きました。あれ?という感じだったのですが
続けていくうちに、その範囲がどんどん広がっていったのです。

私自身、初めての経験だったので、最初は「まさか?」
という感じだったのですが、だんだん怖くなってきました。


「浮いてる?」


徐々に、アブラ汗が出てきた感じでした。


翌日、引張試験を行い、血の気が引いたのを覚えています。
試験結果は、規定の数値をはるかに下回る3.8N/m㎡でした。

その日から、私のつらい、つらい日々が続いたのです。


そして、今日は10月2日。

約1ヶ月半の月日が流れていったのです。

ようやく、足場も解体され、平穏な生活が戻って
きました。


今日は、長くなるのでこの辺にしますが
次回から、ドキュメントをお送りしたいと
思います。


題して・・・


仮題「どうしてドライアウトになるのか?」


をお送りいたします。


私自身も非常に勉強になったので
このブログを読んでくれているあなたにも
シェアしたいと思います。


次回もお楽しみに!

(今後はこまめに更新できると思います)

ブルーな現場

今日現在、私が担当する現場で非常に
ブルーな現場があります。

まあ、どの現場も工事中はほとんど「ブルー」ですが。


あえて、「超ブルー」な現場があります。それは
役所の工事で、土間300角があって、当初はINAXの
ピアッツアで見積していたんですが、現場の予算上
別の同等品で受注金が決まっていました。


現場の所長も好意的で、同等品の見本も出し、ほぼ
色まで決まっていました。

役所の工事なので、当然材料承認を頂くため、

1、カタログのコピー
2、試験データ(反りや曲げ強度など)
3、MSDS



各3部ずつ提出していました。


悲劇はここからです。

「これは同等品にはならないよ。」

役所からの返答に、何で?と叫びました。(心の中で)これには
私も22年間、タイル工事にかかわってきましたが、初めての
経験でした。


ピアッツアよりも曲げ強度が、ほんの少し弱かったのです。
(でも、同等品もJIS規格の基準は楽に越えているのに・・・)


サーと、あたりが「ブルー」になりました。

ピアッツアと同等品の単価は、ゆうに230円ぐらいの
差額があります。つまり1平米あたり2645円のマイナスが
生じます。


「施工費が消えた」


この「超・超ブルー」な現場は、今日も3人の職人さんが
一生懸命にタイルを張ってくれています。



貼り付けモルタルの裏足の充填率について

「タイル屋さん、毎日タイルの裏足の充填率を
写真で撮って、記録を残して欲しいんやけど?」


「なんで?」

「タイル工事の管理指針に入ってるねん。」


な、なんという・・・


こうして、9月まで続く、大型現場で
毎日、写真を撮りに行くことになったわけです。

充填率


原則として、ランダムにタイルを抜き取り
裏足の充填率をチェック。目標は100%
実質90%以上で合格です。

抜き取る時は、職人さんも私も少し
緊張します。

この写真を見る限り、大丈夫です。


なんといっても、この現場には当社のエースが
職長としてがんばっているのですから。