大事に至らなかったのですが・・・
先日、ショッピングモールの工事をしていたときでした。
タイルの割付で、一番左端の一列を張替えることに
なったのです。
張って、2日ぐらいだったので案外ハツリ安かったのですが
私は、そのハツレかたを見たとき、一瞬寒気を感じました。
ショッピングモールというのは、どこでも予算の厳しい
現場で、この現場も非常に厳しい予算が組まれていま
した。
そのため、私は、最近どこでも使わせていただいている
輸入タイルを提案し、現場のほうでも了解してくれていました。
工法は、モルタル下地の上に、圧着張り工法で施工しました。
以前にもお話させていただきましたが、タイルセメントの性能は
かなり高く、まず通常の作業手順で施工した場合、浮きの心配
がないぐらい、信頼性があります。
この現場でも、きちんと作業手順どおり施工しました。
話を戻しますが、タイルを一列ハツルことになり、はつってみると
結構簡単にタイルがはがれていきました。
が、
貼り付けのタイルセメントが全く、はがれてこなかったのです。
どういう事かというと、タイルとタイルセメントが界面になっているのです。
界面とは、どこで離れたかということです。
今まで、何事も問題もなく、クレームにもなってなかったのですが
輸入タイルは、裏足が日本の製品に比べ少し低いのです。
そして、裏足の形状も違います。
つまり、「浮き」まではいかないものの、「タイルセメントがタイルの
裏足に食い込みにくい」 ということです。
最近は、モルタル下地やコンクリートの直抑えで下地を
つくり、圧着でタイルを張ることが多いので、下地の
伸縮や、クラックが原因でタイルが浮くことが目立ちます。
どうなるかというと・・・
裏足にあまり食いついていないタイルは、下地の伸縮などで
タイルとタイルセメントに界面ができ、そこから浮きや
クラック・ひび割れが出やすくなります。
ショッピングモールで、数百平米もタイルを張っていた
私は、一瞬本当に青ざめたのでした。
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