×[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
先週末に当社の親睦会旅行に行ってまいりました。
行き先は、道後温泉です。
坊ちゃん温泉に見事なタイルを発見坊ちゃん温泉に初めて入ったのですが、仕事柄
すぐに目に飛び込んでいたのが壁張ってあるタイル画
でした。
額縁までタイルでしばしの間、見とれてました。
建物が古いので、それだけで重厚感もありすばらしい
タイルでした。
最近、銭湯でも富士山の絵が減っています。
まさに大衆に溶け込んだ感じが私は好きです。
洗い場の面台、立ち上がりも石でできていて
もうすばらしい!
またその石のあら削りな感じがよかったです。
たまには旅行など日常から離れた場所で
日常とは違う体験や経験をするのは非常に
良いことだと思います。
追伸
ちなみに、「今治のタオル」を『タイル』と読んで
しまうのは私だけでしょうか?
PR
京都で
「施主から電話があって、お風呂に砂が浮いてるって
言われてるねん。」
「は?」
呼ばれて、早速現地に向かいました。
到着して、お風呂に行ってみると浴槽の
50角モザイクの目地を触るとサラサラと
目地材が水面に広がりました。
私の経験上ありえない事でした。
早速、メーカーに連絡を取り状況を説明すると
養生期間の問題か、お湯を循環させる際に
何かの薬品にセメントが反応しているのでは?
という答えが返ってきました。
補修日を選定し、目地の補修を行うことに
しました。この場合の対処法は?
目地材をハイフレックスの6倍液で練り
目地詰めをする。
樹脂目地のイメージです。
これは、GOODでした。表面が通常より
硬化し、薬品にも反応しなくなりました。
以後、スーパー銭湯や介護施設の浴場、プールサイドの
目地は、すべてこの方法をとっています。
これは使えますよ。
今日は、外壁タイル貼の極意として色々な工法を
説明しながら施工要領とチェックポイントなどを
お話したいと思います。
外壁タイル貼工法は、何種類かあります。
基本的には、圧着張り工法、密着張り工法です。
この工法の極意は何か?
『貼り付け面(コンクリート面)にタイルセメントを
塗りつける時、コテ圧をかけて、空気が入らないように
しっかりとこすりつける』
まず、基本はこれだけです。
「当たり前やん」という声が聞こえてきそう
ですが、これが全てです。
当社の施工要領は、必ず二度塗りをすることに
なっていますが、とにかくコンクリート面には
こすり付けるように塗ります。
これさえやっていれば、80%完璧です。
とにかく、圧着張り工法でもヴィブラート工法でも同じ
です。『コテ圧をかけて塗りつける』ことが一番
重要なのです。これが全てだと思います。
先ほど、80%完璧だと明言しましたが、では残り
20%は何かというと
1、コンクリート面の清掃
近年、高圧洗浄や超高圧洗浄が頻繁に言われていますが
コンクリート面の清掃はものすごく効果があります。
2、オープンタイム
昔からオープンタイムについては、かなりの議論を
されています。施工要領書には15分以内、20分以内
とか書かれていますが、まず15分もほっといては
ダメです。2度塗りも追っかけで塗るべきです。
3、吸水接着剤の希釈
当社では、吸水調整剤(NSハイフレックス HF-1000)
を使用しています。希釈濃度はハイフレと水で1:6
6倍液で塗布しています。
4、躯体の伸縮
伸縮目地はきちんと取り、絶対にまたがらないように
タイル貼を行います。これはゼネコンとも施工前に
しっかりとした打合せが必要です。
5、下地のチェック
これは非常に重要なことです。下地のチェックと
書いたのですが、ただ躯体や下地を見るだけではなく
左官の下地材も注意するべきです。
最近ではタイル屋の使うタイルセメントは接着性が
非常に上っていて安心して使えるのですが、左官屋
の材料は、信用できません。タイル貼を行う前に
必ず下地を削ったりして、左官材料の強度を調べておく
べきです。
タイルをきちんとした施工手順で張っても下地ごと
めくれることもあるのです。
以上、施工のポイントを説明してきたのですが、もちろん
どの項目が不良だとタイルが剥離してしまいます。
でもきちんとした施工手順でタイル貼をするなら自信を持って
引渡しできると思います。
41年間、外壁タイルの剥離事故の経験はありません。
最近、外壁タイルの剥離事故の話をよく
聞きます。
2年ぐらい前には東京で剥離事故のニュースが
テレビでも報道されて、話題になりました。
あの時も「タイルが落ちた」と報道され、私達
タイル業界は嫌な思いをしました。原因はタイル下地の
界面で剥離したのが原因でした。
しかし、いつでも「タイルが落ちた」といわれるので
関係の会社などは、即、信用問題に発展しかねません。
私も常々、職人さんには「下地がめくれてもタイルが
落ちたと言われるで。」といって注意を促しています。
現在、私の勤めている会社では、外壁の場合、主に
圧着張り工法とヴィブラート工法で施工しています。
ではなぜ、剥離するのか?
当社では、開業以来41年間、外壁の剥離事故を
起こしたことはありません。
特別な工法を用いているわけではないのです。
ニュースや新聞で剥離事故の記事を聞いたり
読んだりするのですが、なぜ、そんな事故が
起こるのだろう?といつも不思議に思っていました。
あなたの会社ではどうですか?
事故を起こさないようにするチェックポイントは
いくつかあります。
・オープンタイム
・叩き不足
・吸水調整剤の希釈、濃度
・下地の問題
・伸縮
ポイントはたくさんあります。
次回は詳しく解説と施工要領について
お話していきます。
当社の秘密も教えちゃいます。
「こんなん張れへんやん!?」
現地で職人さんと打合せしていたときでした。
コストと工程的な問題で圧着下地で施工しよう
と現場とも打合せしていたのですが、下地の
精度が悪すぎました。
悪いところをチェックして廻ったのですが、
下地が悪すぎました。
あえなく、在来の圧着張り工法で張ろうか、と
初日はそのまま圧着張りで施工しました。
このまま600角のマスクを使わないのはもったいない。
って言うか、1枚6,000円もするマスクを2枚も
買ったのに・・・
そんなブルーな気持ちの私に救世主が現れました。
「どうもないって。使えるよ」
一人の親方がやってきて、マスク張りで施工しました。
その技というかなんと言うか、私はびっくり。
『これぞ職人』
親方は600角のタイルを張りながらマスクにセメントを
塗っている職人さんに
「右上1センチ」 「はい」
「真ん中15」 「はい」
あなたは、わかりましたか?なんとマスクに塗る
タイルセメントの塗り厚を調整しながら張っていくのです。
親方は、一枚張ってその次のタイルを張るところを見て
どこがへっこんでいるかを確認して、塗り手に指示していたのです。
見事です。
これで少々の不陸は解消され、次々と600角タイルが
張られていきました。
私はこの技術に感動しました。横で見ていた別の親方も
「参った」という表情でそれを見ていました。
私は、この親方はすごいなあ、と思って見ていましたが
もう1つ気付いたのは、「右上1センチ」と指示する方も
すごいですが、言われてその通りセメントを塗りつける
職人さんもすごいな、と思いました。
そして、その張るスピードもどんどん上っていき、在来の
圧着張りで張っていた別のグループをあっという間に
追い越してしまったのです。
本当にすごいものを見た。っと言う感じでした。
こうして店舗の床、1300平方メートルが張りあがり
コスト、工程、品質、すべてうまく現場を治める
ことが出来ました。
当初、気になっていたとなりの店舗はというと
バサモル工法で施工したにも関わらず、タイルの面
が悪く、ギラギラしていました。
その上、彼らは砂・セメントを2階の施工場所まで
揚げるのに、50人のパワーズをつかったそうです。
これを読んで頂いたあなたも、是非試してみてください。
最初は、うまくいかないかも知れませんが、慣れたら
こんなスピーディな施工はないと思います。
こんな素晴らしい技術は他にもたくさんあると思います。
職人さんは技術職で自分のやり方、段取りの仕方など
秘密にしている方が多いと思いますが、本当にもったい
ないと思います。
もっと他の人にも教えてあげたらどうでしょう。
皆で情報を共有して、業界の技術力をアップする
ことが出来れば、本当に素晴らしいと思います。
このブログも全国版です。真似されて困ることなんて
ありません。
あなたも「こんな施工しているよ」とか
「こんな方法は?」とか、あればコメントに
書き込んでください。
皆で考えていたら新技術や新工法が見つかるかもしれませんよ。