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タイル屋のクレームはいっぱいあります。日々の「クレーム」を日記風に綴り、「クレーム」から新しい商品やサービスの有益なヒントを得たいと考えています。「クレームは知恵の宝庫」

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最強の圧着張り工法を封印

当社で、滋賀県大津市の公共工事を受注いたしました。

発注者は「国土交通省」です。

国交省の工事でいつも思うのは、なぜ
外壁モザイクのタイル張り工法は、「マスク
工法」なのか?

国交省の現場にでは限って、「マスク張り工法」
なのです。

何度も言いますが、外壁のモザイクタイル張りは
「圧着張り工法」が最強だと私は考えます。

とはいってもまぜ?「マスク張り工法」なのでしょうか?

「マスク張り工法のデメリーットをいくつか
考えましょう。


・下地の制度がモロ、仕上がりに反映する。
・硬化し始めてから目直しをするので接着力が下がる。
・下地にコテ圧がかからない。
・強くたたくと、すぐに目地からタイルセメントが
 吹き出てしまい、掃除が大変。
・効率が悪いので、手間(単価)にならない。
・ETC

など、多くあげらると思います。

当社の職人さんは、特にマスク張り工法だと
手間にならないという理由が一番ですが・・

そこで、「マスク張り工法」できれいに張り上げる
ポイントをいくつか紹介します。

マスク張り工法の場合、張った後、ズリやすいので
少し硬めにタイルセメントを練ってしまうので、強めに
たたいてもタイルの裏面にうまく充填できない。
あまり、硬すぎるセメントは、控えてください。

マスク工法の場合、目地からセメントが噴出しやすい
ので、マスク自体(プラスチック)は、少し使った
ぐらいの薄めのマスクを使うと強くたたける。

圧着張り工法でも同じですが、硬化中にあまり
タイルの目直しをしないように、貼り付け後
しっかりネット張りの紙をしっかり伸ばすように
たたきながら面や目地の通りを直していく。



などなどです。・・・


私自身も技術的にあまりよく知らないので
今後、工事の進行状況や張り方のノウハウを
紹介していきたいと思います。
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既調合セメントでも浮きます。

当社では、100%既調合セメント(NSタイルセメント)
を使ってます。

私自身も絶対の信頼をしています。

最近は、コンクリート直張りでタイルの貼り付けを
行いますので、「下地が・・」という言い訳は
通用しません。

100%タイル屋の責任施工です。

が、きちんと「洗浄されたコンクリート」は必要ですが
作業手順どおりに

1、吸水調整剤(6倍液)を塗布。

2、既調合セメントで、コンクリートにコテ圧を
 かけて塗りつける。

3、塗り厚を5ミリ程度になるように塗り重ねる。

4、オープンタイムを10分までとし、タイルを貼り付ける。



この施工要領でタイル張りを行えば、99.9%浮きは防げます。

それぐらい、既調合セメントの性能は高いです。



が、しかし既調合セメントを使っても浮くことがあります。


この雨です。


去年のことですが、外壁に二丁掛タイルを「ヴィブラート工法」
で、タイル張りを行いました。

ヴィブラートを使ってのタイル張り、疑いようのない
接着力があるとおもっていました。

でもタイル張り直後、夕立に見舞われ、タイルセメントにも
直接雨が当たったようなのです。次の日、確認のため
打音テストをしたところ、5,6枚がアウトだっただけで
その他のタイルは無事だったのです。

(正確にいうと、そのときは大丈夫だったのです。)

一週間が過ぎ、本格的な打音検査を行いました。
瞬間に私は青ざめました。

カラカラと乾いたタイルの音が鳴り響いたのです。

浮いてる!?


そうです。前回無事だったところもアウト!
めくってみると、タイルセメントが白くなり
白華した断面でした。

既調合セメントでも硬化中に水に触れると
アウトです。

その後、すべてをめくって張りなおしたのは言うまでもないです。

この一週間、雨は降り続いてます。

工期が迫り、職人さんの段取りも切迫していると
思いますが、決して無理して施工しては危険です。

後から、浮いてしまったといっても取り返しがつきません。
後からのほうが、何倍も手間と費用がかかります。


安全第一。

品質第一。


あなたも無理してませんか?


職人さんも退職金がもらえるんですよ。

建設業退職金共済制度って知ってますか?

「建退共」と言うほうがピンとくるかもしれません。
昔からある建設業の退職金制度なのですが、内容まで
知っている人は少ないと思います。

実は私も3年前に初めて知りました。

公共工事の場合、100%適用されています。


「え?労働者でも退職金がもらえるの?」

「はい。もらえますよ。」


退職金制度の概要としては、



建退共制度は、建設業の事業主が当機構と退職金共済契約を結んで共済契約者となり、建設現場で働く労働者を被共済者として、その労働者に当機構が交付する共済手帳に労働者が働いた日数に応じ共済証紙を貼り、その労働者が建設業界の中で働くことをやめたときに、当機構が直接労働者に退職金を支払うというものです。

http://www.kentaikyo.taisyokukin.go.jp/index.html




現時点では、役所などの公共工事では必ず申請できる
ようになっています。

職人さんは、各都道府県の支部に申請して、共済手帳
をもらってくるだけです。

その現場が工事終了、もしくは引き上げるときに
元請に申請して、証紙を張ってもらうだけです。
現状、元請が役所から証紙を購入してそれを
頂くだけなので、職人さんは

「ありがとうございます」

というだけです。お徳でしょう?そして自分が
引退、退職した時点で共済手帳を提出すると
証紙の分だけ退職金がもらえるのです。

詳しいことを知りたい方は、

建設業退職金共済事業本部
http://www.kentaikyo.taisyokukin.go.jp/index.html

を調べてみてください。


真面目すぎるうちの職長さん

「ガチャ貸してくれる?


夕方に会社に帰ってきた当社の職長さん。
帰ってくるなり、「ガチャ貸してくれる?」

一体どうしたの?

職長さんに理由を聞いてみると、今日から
新規に入った現場で足場の高さが悪く、今の
ままでは背がとどかないので、自分で足場の
高さを調整するために「ガチャ」が必要だと
説明してくれました。

なんて真面目な人なんだろう

私は職長さんの顔を見ながら思いました。


その職長さんには、今日入場する現場の数量と
単価を注文書にして渡してあります。

もちろん請負で契約しているのに、この職長さんは
何のためらいもなく、足場が悪いので自分が直そう
としているのです。

そんなことまで自分でしてしまうと、自分の時間を
失い、その日の売り上げにひびきます。

私は、この真面目な職長さんに一言、

「足場が悪いのなら現場監督に言って、悪い箇所を
直してもらうようにして、現場でやらさなあかんよ。」

そうです。私たちはタイルを張るプロフェッショナル
なので、タイルを張る以外の雑用は人に振って一枚でも
多くのタイルを張っていかないといけないのです。

そして何より、私たちが足場を直したりすることは
非常にリスクがあります。

もし自分たちの手で仮設足場を直して、万が一それで
怪我や事故が起きた場合、仮設材を改造した私たちが
責任をおわなければならないのです。

もちろん、その真面目な職長さんは悪気が会ったわけでも
ないし、当社の職人さんとして、うれしい気持ちになりました。




結論

朝礼や打ち合わせの時間に悪い箇所を監督に報告して
どう直してほしいか的確に指示する。
そして早急に直してもらいます。

決して自分で何でもやってしまうのではなく、自分は
タイルを張ることだけにフォーカスしてください。

そして儲けてください。

バリバリの工事部長

素晴らしい工事部長に会いました。


昨日、とある現場で得意先の工事部長と会い
お話させていただく時間をいただきました。

実は、その工務店の某住宅の現場があるのですが
その住宅の御施主さんには、ほとほと困り果てて
いたのです。

定例の打ち合わせで、「このタイルでこの色で
いきましょう。」「この面台は、大理石でこの
石種でいきましょう」と御施主さんとの打ち合わ
せで決定したものを収めると、「やっぱり
こっちの色にしてほしい」など、何回も張替え
させられていました。


現場監督も何度かは、無理を聞いてあげていた
のですが、竣工間際になっても張替えさせようと
するので、ついに・・・

「あれほど打ち合わせで何度も確認して決めた
ものなのに、出来上がってからやり直しはないでしょう!」

と、初めて御施主さんに食ってかかったのですが、


「そんなん、私ら素人やのに出来上がってきな
わからへんわ。監督さん無茶いうたらあかんわ。」

と、呆れるほどの返事が返ってきて、これには
私たち業者もお手上げでした。


そんな話をその工事部長と話をしたのです。
でも、さすがはバリバリの工事部長です。

「そんなお客さんは、いっぱいいるよ。どれにしようか
散々迷って決められない客や、少しくらいの知識を
ひけらかして、熱弁する客。私もいっぱい見てきた。

でも、私はそんな時、これでいきましょう。とこっちで
決めてあげるんですよ。お客さんも最近は目が肥えてきて
いろいろ注文をつけてくるが、知識は当然私のほうが上
何だから、それをしっかり説明してあげて納得してもらうんだ。

するとお客さんも私のことを信頼してくれて、次からは
すべて私の意見を通してくれるようになるんだ。」


ん~。さすがバリバリの工事部長。お客さんの抑え方を
よく知ってらっしゃいます。


最近は現場監督も年齢が若く、あまり御施主さんに
こうしてああして、と強く言えない方が増えています。
それではいつまでたっても御施主さんの言いなりで
すき放題いわれます。

お客さんのニーズにこたえるのはいいのですが、度がすぎると
仕事が全くできません。

自分の持っている知識やスキルをしっかりとお客さんに
教えてあげて、お客さんを教育していく気持ちがないと
いけないと思います。

私たちは、(建築の)タイルのプロです。

プロは、儲けなくてはいけません。しっかりと
こちらの考えも聞いてもらい、お客さんにも
納得してもらわないとだめなのです。


バリバリの工事部長のように誇りとプライドを
もって仕事をしていきたいものです。