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タイル屋のクレームはいっぱいあります。日々の「クレーム」を日記風に綴り、「クレーム」から新しい商品やサービスの有益なヒントを得たいと考えています。「クレームは知恵の宝庫」

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改善事例の発表会

「改善事例を考えてください。」

毎年、どのゼネコンからも改善事例を考えて提出する
ようにと、指令が出ます。

毎年、改善事例を考えるのですが、そんなに改善ばかり
思い浮かばないし、改善するようなこともないような
気がして、ついつい、面倒くさい気持ちになりがちです。

当社もこれにもれず、今年もいくつかのゼネコンに対し
改善事例を提出しました。


その中で、なんと!

当社の提案が選考に選ばれ、京都大会で発表することに
なりました。

この提案は、何も難しいことではなく、誰もが考えて
いるような事です。非常にシンプルで簡単な提案です。


当社が提出した改善事例とは、外壁タイルなどをカッター切
する際に使われる、集塵機付サンダーの提案です。市販されている
のは、サンダーのカバーに集塵機の吸込み口が直接つけられる
タイプで、割と大きめなカバーがついていて、いかにも埃を吸い取り
そうなサンダーが売られています。

しかし、実際に使ってみると、思ったより埃を吸わず、音だけが
大きいという感じをいつも思っていました。実際に施工している
職人さんも同じ事を感じていたようです。

その職人さんが考案したのが、今回、発表した改良型の集塵機
併用サンダーなのです。


ちょっと難しそうなネーミングですが、ただ、今までの市販型の
サンダーのカバーに集塵機を取り付けるのではなく、サンダーの
持つところ(手で握る部分)にパイプをつけて、カバーから吸う
のではなく、刃のすぐ後ろに吸い込み口を取り付け直接吸うように
パイプも固定されています。


説明では、わかりづらいと思いますので、明日、写真をアップします。


本当に単純ですが、埃を吸う力は完璧です。写真を
楽しみにしていてください。

他にもたくさんのメリットを紹介します。
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雨が続くとリフォームの電話が鳴ります。

「エントランスの壁から白華が出てきてる」
白華とは、コンクリートなどからセメントのアルカリやセメントが
水と反応してできる、白いアクのようなものです。

雨が続くとよくある電話です。

このマンションも築20年の古いマンションで
外壁の手摺や妻壁にもクラックがたくさん入って
いました。

今日の電話の内容は、エントランスの壁から
白華が出てきている、ということで早速見に
行きました。床から2メートルぐらいの高さで
50センチ四方の壁から白華が出ていました。

今回はお金をかけずに、応急処置のみで済ませて
ほしいという事でした。

白華を酸を使って取り除き、乾燥させてから
目地に撥水材を塗るだけの作業になりました。



正しい対処の仕方は、タイルをハツリとって
下地にクラックや不良部分がないかを確認して
不良部分を樹脂注入や下地の撤去をして、
白華の原因を突き止めてから再度、タイルを
張り直すします。

今回、内部の壁なので、外部側も点検して、最後に
撥水材を塗るという処置が正しいと思います。



目先の費用をケチッて、ふたをするだけでは
益々、建物を傷つけるだけなのですが・・・

今後、こういった物件はどんどん増え続けていくと
思います。マンションなどの大規模改修が増えてくるのは
間違いないようですね。

建設会館の外壁タイル落下の真相

あろうことか、当社の300メール先にある
建設会館の外壁タイルが落下しました。



NHKの全国放送で「タイル落下」の報道がされました。

新聞にも大きく取り上げられ、一大ニュースになって
しまいました。

今回も「タイル落下」と報道されたのですが、正しくは

この建物は約30年前に建てられ、一度外壁をリフォームして
おり、ペンキの吹付け面を補修材でシゴキ、3センチほど
モルタル下地を塗りつけ、その上からタイルを張っていました。

今回破断したのは、モルタル下地と補修面が界面となり
一緒にタイルも落ちてきました。


これが真実なのです。


当社からも徒歩50秒ぐらいなので、現地を
見に行ったのですが、

綺麗に下地がめくれ落ちて、コンクリートが
見えていました。

「外壁にもっとタイルを張りましょう」と必死に
アピールしているこの時期に、「タイルが落ちた」
などという誤った報道がされると『タイル業界』に
とって非常に悪いイメージをお客様に持たれることに
なります。

そこで、今回は「全国タイル業協会」ならびに
「日本タイル煉瓦工事工業会」はNHKに対し

報道の誤りを再度報道してもらい、真相を報道
していただけるよう、連名でお願いするらしいです。



いつも「タイルが落ちた」とばかり言われ、本当に
肩身の狭い思いをしています。

本当の事実を知ってもらい、タイルは安全な建材で
あるということをアピールし、もっと「外壁にタイルを
張ってもらいましょう」

今後も20年から30年前に立てられた建物が老朽化し
タイルが落ちたという報道が流れると思いますが
我々が、正しい施工要領でタイルを張っていれば、必ず
お客様にもわかってもらえると思います。

季節感のないタイル屋

子供の頃、正月やお盆が近づくとなんだか
そわそわした雰囲気になり、待ち遠しいやら
うれしいやらで、楽しみにしていませんでしたか?

正月やお盆には、ここで「区切り」という
感じがして、気持ちを閉めなおしたり、「ああ
やっと休みか」と落ち着いた気持ちになりませんでしたか?


最近は、年のせいかあまりこういった季節感が
なくなってきました。



いやいや違います。



「仕事」です。


お盆にもかかわらず、仕事の山、山、山です。


これはいけませんね。
やっぱりお盆は、ご先祖様をお迎えして送り出す
仕事なんかしてたら罰が当たりますよね。


なんと、今日、日曜日だけが唯一の休みなんです。
通常のカレンダー通りなんです。

私は、お盆に山盛りの仕事を請けているのです。

夏休みになると、一斉に学校の改修が始まります。
そして、普段メンテできないような建物が、この
お盆には、改修できてしまうのです。

どんだけ仕事すきやねん。

お盆休みの一週間前からお盆の職人さんの
段取りと材料の段取り、家族行事の段取り
お盆行事の調整、普段の3倍は考え抜いた
段取りをしないといけませんでした。


そして、いよいよ明日から魔のロード・・いや
仕事の再開です。






今日は、愚痴っぽくなってしまいましたが
お盆も仕事・・という方、共にがんばりましょう。

石風呂から奇妙な粉が・・・

「こんな風呂入れへんわ!!」


暑い、暑い真夏日が続く今日この頃ですが
またもやクレームの電話が私を走らせてくれます。

今回は、浴室の洗い場、浴槽に細かい粉が
吹いて出てきたのです。


以前の記事にも書いたのですが、当社は
浴室の床目地には、必ずハイフレックスを
混入して施工しています。

今回も同様に、ハイフレックス入りの目地を
使用しているので、目地セメントが吹いてくる
ことはないので、何が原因なのか、その日の
うちに現場に急行しました。

現地で見てみると・・・



床に張っている御影石(ジェットバーナー仕上げ)の
表面がボロボロと粉を撒き散らしていたんです。


わかりやすく言うと、


通常、ジェットバーナー仕上の石は
そのまま張って終わりなのですが、歩いたり
するとジェットバーナー部分がこすれて
とがった角は、粉状にはがれてしまうのです。

浴室などでは、表面を少し削り気味にしておかないと
粉が出てきたり、素足が切れたりする場合があります。


処理の仕方としては、


石の表面を「カッターナイフ」で、削ぐように
削ります。

すると表面のとがった部分が丸くなります。


今回もこの方法で無事、クレーム処理ができました。
お客様にしてみれば、当然文句を言いたくなる
状況だったと思います。

即日、対応できたので喜んでいただけました。