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タイル屋のクレームはいっぱいあります。日々の「クレーム」を日記風に綴り、「クレーム」から新しい商品やサービスの有益なヒントを得たいと考えています。「クレームは知恵の宝庫」

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ボンドが固まらない?

アクリル系のボンドが固まらない。

通常の使い方をすれば、どんなボンドだって
固まります。

でもボンドが固まらない時があるのです。

昨年、大浴場でINAXの「A52」大型ボンドを
使用したときです。施主からタイルが割れているので
すぐに補修してほしいと言われ現地で補修をしました。

タイルをはずしてみるとボンドが全く固まっていないのが
わかりました。

以前にも同じようなことがあったので原因はすぐ
わかりました。

それは、ボンドの塗り厚だったのです。


アクリル系のボンドは、塗り厚が5ミリ以上塗ると
固まりにくいのです。さらに突貫工事などは
タイルを張ってすぐに目地詰めをしてしまいます。

ボンドが乾燥する前に目地をつめてしまうと、全く
固まらないのです。

特に浴室など湿気が多いところでは、十分なボンドの
乾燥期間をとってください。
それだけで全く硬化力は変わります。


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送り出し教育で時間短縮

午前8:15 朝礼が終わり、新規入場教育が始まります。

ゼネコンの現場では、当たり前の風景です。

新規入場の個人用紙に各自が名前、住所、連絡先
所属会社など書き込んでいきます。

全員が書き終えるころには、すでに15分ぐらい
経過しています。それから安全当番の監督さん
からの場内説明や現場の状況、現場のルール等々
20分程度の入場教育があります。

入場教育が終わり、事務所を出て、タバコを一本吸います。

時計を見ると9:10

ありますよね。

私たち下請け業者は、ゼネコンの予算で受注させてもらい
請負で作業をします。当然ですが朝の30分は非常に
重要です。


入場前に「送り出し教育」をやっていたらどうでしょう?


朝礼が8:15に終わり、全員が新規入場の個人用紙を
提出、事前に記入を済ませてあるので提出するだけです。

すぐに監督さんの説明が始まるのですが、現場の状況や
ルールは事前に教育されているので、無駄な質問や
めんどくさい印象はありません。

入場教育のあと、タバコを吸い終わり時計を見ると

8:30

どうですか?30分は多く仕事ができます。

送り出し教育を受けた場合、現場の状況も
事前に把握できているので職人さんの動きが
まったく変わります。

最近では、「送り出し教育」は義務づけされている
ことも多いですが、邪魔くさがらず、真剣に
教育されることをお薦めします。

本場スペインでタイルを見た

こんな家に住みたい。


16:00 閑静な住宅地に建っているM邸へ
タイル補修の打ち合わせに行きました。


大きな家の塀の天端にスペインタイルが張ってあるのですが
今回の補修はそのうちの何枚かが剥がれ落ちたため
復旧と点検を依頼されたのです。

この建物は、バブル期に新築されたもので
建物の形状から屋根瓦、窓、サッシ、タイル
すべてをスペインから輸入してスペインの住宅を
そっくり日本に持ってきたような家です。

新築時は当社も施工させていただいたのですが
あらゆるところにスペインタイルが使用されていて
とても上品に仕上げられています。

いつ見てもかっこいい御家です。

屋根瓦といいドアや窓、いかにもスペインっていう
感じの家でついつい見とれていました。

「こんな家に住みたい」

打ち合わせもそっちのけでタイルの使い方や
色合い、古ぼけた感じの土間など全体の
バランスを遠めで見ていました。

幅木にも土間にもタイルが張ってあり
すべてデザイン張りされています。

タイルの使い方としてものすごく勉強に
なりました。こういうのを見ると、改めて
タイルの美しさ、良さを感じます。




ただ、悲しいかなタイルをふんだんに使った建物は
少なく、豪邸でしかタイルの風合いを楽しめなく
なってきています。

ちなみにこのM邸、新築当時のお値段は3億円だったと
思います。


お風呂に砂が浮いてます

京都で

「施主から電話があって、お風呂に砂が浮いてるって
言われてるねん。」

「は?」

呼ばれて、早速現地に向かいました。
到着して、お風呂に行ってみると浴槽の
50角モザイクの目地を触るとサラサラと
目地材が水面に広がりました。

私の経験上ありえない事でした。

早速、メーカーに連絡を取り状況を説明すると
養生期間の問題か、お湯を循環させる際に
何かの薬品にセメントが反応しているのでは?
という答えが返ってきました。


補修日を選定し、目地の補修を行うことに
しました。この場合の対処法は?

目地材をハイフレックスの6倍液で練り
目地詰めをする。

樹脂目地のイメージです。

これは、GOODでした。表面が通常より
硬化し、薬品にも反応しなくなりました。

以後、スーパー銭湯や介護施設の浴場、プールサイドの
目地は、すべてこの方法をとっています。

これは使えますよ。

外壁タイル貼の極意

今日は、外壁タイル貼の極意として色々な工法を
説明しながら施工要領とチェックポイントなどを
お話したいと思います。

外壁タイル貼工法は、何種類かあります。
基本的には、圧着張り工法、密着張り工法です。

この工法の極意は何か?

『貼り付け面(コンクリート面)にタイルセメントを
 塗りつける時、コテ圧をかけて、空気が入らないように
 しっかりとこすりつける』


まず、基本はこれだけです。

「当たり前やん」という声が聞こえてきそう
ですが、これが全てです。

当社の施工要領は、必ず二度塗りをすることに
なっていますが、とにかくコンクリート面には
こすり付けるように塗ります。

これさえやっていれば、80%完璧です。

とにかく、圧着張り工法でもヴィブラート工法でも同じ
です。『コテ圧をかけて塗りつける』ことが一番
重要なのです。これが全てだと思います。

先ほど、80%完璧だと明言しましたが、では残り
20%は何かというと

1、コンクリート面の清掃

 近年、高圧洗浄や超高圧洗浄が頻繁に言われていますが
 コンクリート面の清掃はものすごく効果があります。

2、オープンタイム

 昔からオープンタイムについては、かなりの議論を
 されています。施工要領書には15分以内、20分以内
 とか書かれていますが、まず15分もほっといては
 ダメです。2度塗りも追っかけで塗るべきです。

3、吸水接着剤の希釈

 当社では、吸水調整剤(NSハイフレックス HF-1000)
 を使用しています。希釈濃度はハイフレと水で1:6
 6倍液で塗布しています。

4、躯体の伸縮

 伸縮目地はきちんと取り、絶対にまたがらないように
 タイル貼を行います。これはゼネコンとも施工前に
 しっかりとした打合せが必要です。

5、下地のチェック

 これは非常に重要なことです。下地のチェックと
 書いたのですが、ただ躯体や下地を見るだけではなく
 左官の下地材も注意するべきです。

 最近ではタイル屋の使うタイルセメントは接着性が
 非常に上っていて安心して使えるのですが、左官屋
 の材料は、信用できません。タイル貼を行う前に
 必ず下地を削ったりして、左官材料の強度を調べておく
 べきです。
 タイルをきちんとした施工手順で張っても下地ごと
 めくれることもあるのです。


以上、施工のポイントを説明してきたのですが、もちろん
どの項目が不良だとタイルが剥離してしまいます。

でもきちんとした施工手順でタイル貼をするなら自信を持って
引渡しできると思います。