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タイル屋のクレームはいっぱいあります。日々の「クレーム」を日記風に綴り、「クレーム」から新しい商品やサービスの有益なヒントを得たいと考えています。「クレームは知恵の宝庫」

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吸水調整剤の希釈を管理する。

当社でこれから着工する現場で、マンションがある。

この現場は、施工に対する管理が強烈に厳しい。所長の
気迫がビンビン伝わってくる。

その管理の一つが、吸水調整剤の希釈を管理する
ということだ。


以前、このブログで吸水調整剤の希釈濃度が非常に
重要であることは、お話したと思うが、直接原因では
ないかも知れないが、タイルの剥離事故につながる
重要なポイントである。

所長は、希釈するのを1人の責任者を決め、しっかりと
管理させて欲しいとのこと。他の作業員に希釈させない
徹底ぶりだ。


この指示を受け、早速職長と相談。私は、職長に管理を
してもらおうと思っていた。

職長と話した結果、先に6倍液に希釈した、吸水調整剤(当社では
日本化成㈱のハイフレックスHF1000を使用)を各職方に手渡す
ことにした。

これなら確かに、希釈が濃い、薄いなど職人によるバラツキは
解消される。


管理も楽に確実にできる。

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床タイルが、破裂した。

草津市のとある店舗の床にタイルが張ってあった。
工務店から私に電話が入り、

工務店:「床タイルが破裂してんねん。一度見てみて」

私:「えっ?」「爆発したん!?」


こんな会話から始まったのだが・・・


早速、現場に急行し、現地を見てみると
案の定、3メートル四方のタイルが膨れ上がり、
20枚ぐらいのタイルが割れている。

割れたタイルを拾って、裏返してみるときれいに
貼り付けセメントがくっついている。

明らかに施工不良だ。

担当していた、現場監督に当時の状況を
聞いてみると、突貫工事で、コンクリートを
打った次の日に、1日でタイルを張って目地を入れたらしい。
   

コンクリートは、打設した2日目、3日目が一番
収縮がはげしく、一定の乾燥期間をおかないと
タイルを張っても浮いたり、クラックが入ったりする。

今回は、その典型的なパターンだろう。

また、コンクリートを一発で押さえて、圧着張りで
タイルを張る場合、コンクリート表面に白い粉(白華)が
ないか、必ずチェックしなければならない。

今回もタイルの裏にセメントがしっかり食い込んでは
いるが、表面には、粉がたくさんついていた。

床タイルが、膨れ上がったりしてくるのは、こういった
施工当時の原因がほとんどである。



ゴールデンウィーク・スペシャル??

今日も朝から、リフォームの仕事で
とあるマンションを訪ねると、小さい子供と
お父さん、お母さんが、たくさんの荷物を運んでいた。

最初、引越しかと思うくらい、荷物が
山積みされていた。

聞いてみると、2泊3日でキャンプに行くらしい。


この時期になると、いつも複雑な気持ちになる。


気が滅入りそうなので、自分の仕事の写真を並べて
タイルマンの自信を取り戻そう。

楽しいタイルモザイク教室

タイルの本3月号より

今回は、楽しい!タイルモザイク教室の特集です。


昨年、12月にJR東京駅で開催された、『ぼくにもできる展』
の記事が特集で組まれていました。

『ぼくにもできる展』は、弘済学園の生徒さんによる
作品展です。弘済学園は、知的障害・自閉症児者の療育支援施設で
児童約200人が施設で生活しながら、学習活動などに
取り組んでいるのです。

創作活動の一貫として「タイルモザイク」による
創作が行われています。

その創作活動の1年間の成果を発表する場として
『ぼくにもできる展』が開催されたのです。

そこでは、展示即売も行われていて、大小あわせて
3千点くらいが出品され、その内の8割以上が売れてしまうらしいです。


「タイルの本」には、作品の写真が数々載せられているのですが
きれいなタイルモザイクの壁掛けの写真がずらりと並んでいて
色とりどりの絵が描かれていました。

中でも私が一番素晴らしいと思ったのは、グランドで
動物たちが、サッカーをしている作品でした。

その動物たちには、(たぶん)生徒たちの名前が
書かれていて、活き活きした表情が伺えます。


他にもパンダやコアラ、花の作品や果物の作品もありました。



タイルモザイクは、誰にでも簡単に取り組めます。

さらに、創造性にとんだ高度なテクニックを要する
モノまで幅広く楽しめる要素があります。


この作品展を見たなら、誰もが「私もやってみたいな」
という気持ちになれると思います。

「タイルの本」の最後にも載っていましたが


「業界は、こういうタイルモザイクに取り組む地域の
活動をもっと支援する方法を考えた方いいと思う。」

「タイルモザイク工作キットを創って、贈呈すとか
もっとタイルモザイクを楽しんでもらうために
絵本を贈るとか・・」



そんな活動ができたら本当に素晴らしいですね。

タイルセメントの塗りつけは、角ゴテが一番です。

前回、お伝えしたように角ゴテで、タイルセメントを
塗りつける方が、リスクが少ないようです。

以下は、全国タイル業協会に問い合わせさせて
頂いた内容の回答です。

・・・・・ここから・・・・・

<文責:全国タイル業協会技術顧問 伊藤哲也>

モルタルを用いたタイル施工における、くし目ゴテの使用禁止の理由
くし目ゴテを用いた塗りつけは、
①一般に塗り圧が薄くなりがち、下地表面にくし目の先が当たるような塗り付けでは5mmのくし目では最大5mmしか塗れず、倒せば3mm程度しか塗れない。
②モルタル表面にくし目の模様を描くのは表面積が大きくなる。このため、水分の揮散、モルタルの締まり、いずれも早くなる。
③薄くなれば、タイルの裏面全体にモルタルが廻りにくくなるし、締まり、水分揮散が早くなれば、オープンタイムが短くなる。

これらの理由から、不可としている。この実験は昭和56年ごろタイル協会の密着張り実験で明らかにしたものです。

なお、くし目ゴテを用いる理由として、職人さんがおっしゃるのに、
①くし目を書いて張るとズレ(ダレ)がおきにくいから施工がしやすい。
②表面だけをくし目で掻くだけだから塗り厚は確保できる。
などの反論があります。
①については上記の理由でしまりが早い、オープンタイムが短いことを表しているものですから、決していいことではありません。くし目の方向とズレとの関係は実験では認められませんでした。
②については金ゴテ塗りと同じように厚塗りして、表面だけ掻くだけだから、大丈夫といえそうですが、最初のこて圧をかけたこすり塗りがなくなりますから、この点でも推奨することは出来ません。

角ゴテ、金ゴテでこすりつけるように下地とモルタルをなじませ、所定の厚さのモルタルを塗るというのが基本と考えています。

・・・・・ここまで・・・・・


つまりは、クシ目をつけることによって
タイルセメントの表面積が増えます。

結果、表面が、より乾燥しやすくなりオープンタイムが
短くなってしまうのです。

そして、塗り厚の問題です。


当社の職人さんの中にも角ゴテを使っている人も
いるのですが、その職人さんに聞いてみると

「一番の理由は、クシ目をたてたまま塗りつけると
どうしてもタイルを当てた時に、裏面の充填率が
下がってしまうことがある。」

というのです。

これは二度塗りした直後の貼り付けには、全く問題は
ないのですが、やはりオープンタイムが短くなるので
少し長く置いといた部分では、充填率は悪いらしいです。

やはり、オープンタイムの管理が重用になってきます。

クシ目ゴテでもしっかりとした、管理がなされているのであれば
問題ないのですが、カクゴテの方が管理も楽だし、問題も
少ないということです。


最後まで読んでいただき
ありがとうございます。

感謝。感謝。